和希そらさんの話をしよう~2021年宙組公演「シャーロック・ホームズ-The Game Is Afoot!-」~
和希そらさんの顔が好きです。いや、正確に言えば声も歌もダンスも芝居もオフのちょっとウェイウェイした感じも全部全部好きなんですけど。今回の公演を観て、そりゃあもう和希さんの顔面の良さにやられてしまいました。好き。「タカラジェンヌの中で一番好きな顔は?」と聞かれたら迷わず「和希そらさんです。」と答えます。
和希さんの今回のお役はレストレード警部。シャーロック・ホームズ(真風涼帆さん)に捜査協力の依頼をしに来るスコットランド・ヤードの警部で、作中の主要人物の中では割と年齢が上の方(多分)。常に眉間に皺が寄っていて、プライドの高いちゃっかり者。切り裂きジャック逮捕の際にはまずホームズに相談し、彼の推理を基にジャックを待ち伏せ、ジャックと思しき男たちが出てくるや警官たちに「取゛り゛押゛さ゛え゛ろ゛ォ゛!゛!゛」と指示、女性が保護されたのを確認した上で「(男たちを)連゛行゛し゛ろ゛ぉ゛!゛!゛」と指示を出し、保護された女性の手首の縄を解き、やれやれ一件落着、という風情で白短手袋を外し、部下のグレグスン(留依蒔世さん)と談笑する。いや、もう少し働いてくれレストレードさん。しかも手柄は何もしていないようにしか見えないレストレード警部のものになっている。なんてこった。でもそれも許せちゃう。だって顔が良いんだもん。とにかく顔が良い。見れば見るほど顔が良い。
そんなレストレードさんに最も胸キュンするのはやはり「ベーカーストリート221B」でしょうね。若干コミカルな振りを真面目な表情で踊ってるんです。動きのキレが良い割に肩の力が抜けたおしゃれなダンス。たまらん。眉間に皺が寄っているのに微笑んでいる。何その顔。良すぎてオペラグラスを持つ手が震えるわ。そしてハドスン夫人(遥羽ららさん)と組んで踊りだしたらもう…もう私は…。はにかみつつ組み、恥ずかしいのか目は合わせず、しかしきちんとリードしている。なんだこの深い沼は。レストレードさんとハドスンさんのスピンオフを早急に上演してくれ。二人がその後どうなるのか気になりすぎる。
それから「窮地のスコットランド・ヤード」。和希さんの強すぎな喉と持ち前の歌唱力を堪能できる最高の歌だ。合間に挟まる「あ゛ぁ゛ぁ゛畜゛生゛!゛!゛」「ベ゛イ゛カ゛ー゛ス゛ト゛リ゛ー゛ト゛だ゛!゛!゛!゛」という台詞がたまらない。絶品。なぜこんな表記をしているか、実際聴いた方はお分かりになるだろう。とにかく喉が強すぎる。こんな声を出しておきながらその直後にめちゃくちゃ綺麗ないつもの声で歌い出すんだからこちらの脳は完全にバグる。ついていけないよ…しかもレストレード以下ヤードの方々みんな歌が上手いんだよ…一体このヤードで何が起きてる…?歌上手くないとヤードに入れないの?それともレストレードさんの下に就くと歌が上手くなるの?どっち???
そして忘れちゃいけない「The Game Is Afoot!」もまた良い。これは個人の感想ですが、♪The Game Is Afoot♪の♪Afoot♪でやる指さしながら手を下ろす振りは和希さんが宇宙一格好良いです間違いありません。あと足でリズムとってるところも和希さんが宇宙一です。異論反論は認めます。レストレードさん、仕事振りは敏腕とは言えないが、そういうところでちょいちょい敏腕っぽさ出してくるのズルいな。曲の最後の方で銀橋にいるホームズとワトスン(桜木みなとさん)を見てフッと微笑むのがまた…芸が細かいこと。そういう事するから観劇の度に和希そらスターアングルで観てしまう。罪深い男役だ。
宙組さんはこれまで何度も見てきたけれど、こんなにも和希そらさんに心奪われたのは初めてだった。好き。もう全てが素晴らしい。ただこれが私にとって最後の「宙組の和希そらさん」になる可能性が高くて悲しい気持ちになる。宙組のあのポジションにいる和希さんが好きなのかも、という気持ちが薄っすらあるからだ。しかしその反面、「組替えしたら朝美絢さんとの歌唱力による殴り合いが見られるのでは」という期待も大いにある。結局和希さんがどこにいたとしても私は和希さんの魅力にズブズブなのだろう。
贔屓に会えない寂しさを埋めてくれたそらぴ、本当にありがとう。