まかまど最終公演に寄せて~2021年宙組公演「アナスタシア」~

宙組の皆さま、宙組がご贔屓だという皆さま、昨日は千秋楽おめでとうございました。配信も見られなかった私は寂しい気持ちを抱えつつ、まかまど最終公演について。書きなぐりますよー。

 

キキさん(芹香斗亜さん)も何かで仰っていたが、今回の公演、とにかくまかまどにキュンキュンしていた。お互い好意を持ちつつも、近づきそうで近づかない距離。「ありがとう」「どういたしまして」こんな当たり前のやりとりにキュンキュン出来るってどういうこと?ムズキュンというに相応しい今回の二人の関係に、もうキュンキュン通り越してギュンギュンだわ。もうムズギュン。さすがにこの表現は不適切ですか?

そんな中、最高にギュンギュンだったのが、2幕、パリのホテル、アーニャの部屋。悪夢にうなされ叫び声を上げたアーニャの元へ、心配してディミトリがやってくる。その際、アーニャが言う、「ディミトリ、そばにいて、怖いの。」これ。

宝塚的展開ならきっとこうだ。「ディミトリ、そばにいて、怖いの。(そして抱きしめて!)」素敵な音楽が流れ始めアーニャを抱きしめるディミトリ、はい、ロマンスの始まり。冒険じゃなくてロマンスが始まっちゃう、これぞ宝塚の王道パターン!優勝!間違いないね!!

でもアーニャさんともなると違う。「ディミトリ、そばにいて、怖いの。(ほんとお願い今一人とか無理なのお願い)」

…お分かりいただけただろうか。全くもって色っぽさというものがないのである。ただそこが良い、ディミトリとアーニャの今の距離感がよく分かる。

そういえば私、可憐でふわふわしたまどかちゃん(星風まどかちゃん)って見たことがない。いっつも地に足がついてる。そしていっつも強い。そんな強いまどかちゃんを、ゆりかさん(真風涼帆さん)が毎回色んな形でふんわり受け止めている。まかまどにはそんな印象がある。俄かにゆりかさん低反発マットレス説が浮上してきた。

トップコンビはそれぞれ関係性に特徴があるけれど、まかまどのそのバランスというか、二人の醸し出す雰囲気がただただ好きだった。…過去形で語らなくてはならない時点で心が折れそうである。

そして、アナスタシアはその集大成のようにも思う。アーニャは本当に強い人で、ただ前述のシーンではどうしても不安でたまらなくなって、ディミトリにそばにいてとお願いする。ディミトリはそれを受け入れて、アーニャを安心させるために、彼女の質問に真摯に答える。

アーニャがディミトリを励ますシーンもあった。そうやってお互い支えあって、ここまで旅してきた。アーニャとディミトリはサンクトペテルブルクからパリまで、まかまどはWSSからアナスタシアまで。涙で文字が滲んできたぞ。

 

終わったことにグチグチ言うのは嫌だけど、これだけのクオリティの作品を見せつけられて、これでまかまどとお別れなのは本当に辛い。これがまどかちゃんのサヨナラ公演だったら、もう少し感じ方が違ったかもしれない。それでも嫌だけどね!!

宝塚を愛してやまないまどかちゃんが少しでも宝塚に長くいてくれるなら、それは嬉しいことのように思う。この道がどこに続くのかは分からないけれど、まどかちゃんが、ゆりかさんが、宙組の皆さんが、いつだって笑顔でいてくれますように。

ひとまず、「アナスタシア」という素敵な夢をありがとうございました!!